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インドでは、伝統的にヘナに鉄鍋を使用してきました。理由はいろいろと考えられるかとは思いますが、その一つの理由としては、鉄分が、ヘナの特徴的な染まり色である赤オレンジ味のトーンを落とし、より茶系にするからだとかんがえらます。また、染まりがしっかりこととも理由としてあるかもしれません。ヘナを練るときには欠かせない鉄鍋は、もちろん中華鉄鍋でも代用になりますし、鉄卵を入れても構いませんが、インド女性が使っているのと同じものを使いたいと、ぜひメヘンディボールを送って欲しいとのご要望が多く寄せられ、インドの手製メヘンディボールを扱っています。ただ、とても素朴な作りであること、新品のうちから、すでに錆びてます!大きさや重さが実にマチマチで、きっちりと正確なサイズのものをお届けできません、それに何より、鉄は重いため、価格が高くなってしまいます!その点をぜひご理解ください。
メヘンディボールでヘナペーストを一晩なじませると、ヘナペーストが黒っぽくなります(写真上を参照)。ただし、だからといって、真っ黒に染まるというわけではありません。酸化鉄がヘナになじみ、鉄分が吸収されやすくなり、ヘナカラーの定着がよくなります。
サイズは、手作りなため、ひとつひとつ微妙に違っています。目安に近いものをお送りしますが、目安に近いものがない場合は、大きいもので代替させていただく場合もあります。きっちりとした規格サイズがないため、ご理解お願いします。
多少、さび付いていたりします。
エッジをヤスリで磨いていてあります。
メヘンディボールの重さ、大きさにはかなりバラツキがあります。上記のサイズ重量に近いものをお送りしていますので、ご了承下さい。
鉄鍋だけをご希望の場合は、鉄鍋用に梱包箱を用意しなくてはなりませんので、送料がかさみます。ハーブと一緒に購入される場合は、ハーブを鉄鍋の隙間に詰めることができます。送料については、当店の規定どおりです。送料について
大きな鉄鍋、特大と特特大は、大きな梱包箱が必要になり、鉄鍋本体の重さ+梱包箱の重さで送料がかさむため、割高になっています。
鉄を粉末にし、酸化させたものをマンドゥール(酸化鉄粉)と呼びます。「ババプラカッシュ」という紀元16世紀のアーユルヴェーダの文献にヘナにマンドゥールを使用するという記載があるようです。使い方はお湯にマンドゥールを落とし、煮立てて一晩放置します。その際、アムラ粉を一緒に煮立てることで、マンドゥールの酸化が一層進み、より黒ずんだ液体になります。基本的には、鉄鍋の使い方に近いものがありますが、こちらの利点は、あらかじめ粉末の状態の酸化鉄粉を、水に一晩浸け置き、その水でヘナを溶かすことで、ヘナ自体を一晩寝かす必要がなく、すぐに使える点です。(すぐに使えるとは言っても、ヘナペーストのダマがなくなるまで1時間程度、馴染ませる必要があります。)
また、少し手抜きになりますが、ヘナの重量の5%〜を配合し、熱湯で溶かし20分ほどして人肌ほどに冷めてきますと、上の写真の右のペーストのように、ペーストが真っ黒に仕上がってきます。これは、酸化鉄とヘナが混ざり合い色が変色してくるもので、自然な反応ですが、このように即席に使うことも可能です。
上の写真は、ヘナだけを熱湯で溶かしたもの(ヘナの素練り)と、マンドゥールを混ぜ込んで熱湯で溶かしたものを、一晩寝かすことなく、人肌に冷めてきた頃に、白髪束で染毛実験したものです。マンドゥール入りのほうは、赤オレンジ色の発色が抑えられています。鉄鍋ですと、一晩寝かせる必要がありますが、マンドゥールですと、寝かす必要はありません。
マンドゥール粉は、溶かしてすぐに使うこともできますが、欠点としては、マンドゥール粉は多く混ぜすぎますと、髪がごわつききしみます。通常は、ヘナの重量の5%程度で配合するとよいでしょう。10%程度にしますと髪がかなりきしむ場合がありますので、多く配合したい場合は、前の日に熱湯にマンドゥールを落とし、アムラを少々落として酸化をさらに促進させ、一晩かけて黒ずんだ液体の状態にしてから上澄み液を使いますと、髪のキシミが気になりにくいです。ただし、鉄分が多くなってくると一般的に髪をきしませます。